出島半島先端にある歩崎観音の参道沿いには、約10 万~8万年前の海面の低下の際に形成された地層が見られ、下部では破砕した貝化石を含む砂質堆積物が、中部ではよく成層した泥質堆積物が、そして上部では斜交葉理がよく発達した砂質堆積物を見ることができる。
この変化は、堆積環境が内湾から干潟、そして河川へと変化したことを示す。
歩崎は、茨城県内で最初に指定された名勝地であり、帆曳船発祥の地として知られている。
現在、霞ヶ浦に面する土浦市とかすみがうら市では、帆曳船や帆曳き網漁の保存・継承を目的とした観光帆曳船の操業や帆曳船模型の工作教室などが定期的に実施されており、地域の文化遺産の普及啓発活動に力を入れている。